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構造設計からの「コンクリートのはなし」#1

私たち株式会社デザインセンターが看板に掲げる“RC建築のデザイン集団”の“RC”とは、建築用語でReinforced-Concrete(=補強されたコンクリート)の略。
中に鉄筋を入れて補強されたコンクリート=鉄筋コンクリートのことです。

鉄筋コンクリートは、建築物の一番大事な骨組み(柱・梁・床・壁)を作る方法のひとつとして、設計自由度が高い工法、言い換えると自由な形のものが作れるという利点があります。身の周りにもあちらこちらにあり、木造住宅の基礎部分、病院や学校、地下鉄の駅など・・・。
中の鉄筋は目に触れることはありませんが、お家から一歩外へ出るとRC構造を見かけない日は無いと思います。

今回はそんな身近な存在でありながらも、 一般の方には意外に知られていない、また誤解されることも多い「コンクリート」に関する基礎知識です。併せて「建築素材」として構造設計の視点で見たときの品質監理の要点も補足として加えます。

コンクリートって、そもそもナニ?

コンクリートを構成する主な材料

コンクリートは、他の建築材料である木材や鉄骨と違い、複数の材料で構成されている複合材料です。コンクリートの複数の材料を簡単に言うと、「石」「砂」「セメント」「水」、それと「微量の空気」です。

石と砂はコンクリートの骨となる材料で、石は粗骨材、砂は細骨材と呼ばれます。
コンクリートの体積のうち、約7割を骨材(石と砂)が占めます。また、セメントは石灰石と粘土を混ぜて焼いた「クリンカ」と呼ばれるものに、「せっこう」を加えて粉砕した灰色の粉末です。水を加えると、セメント中の化合物と水が化学反応を起こし硬化します。

コンクリートとは、「石と砂」を、接着剤のような「セメントと水」で固めたものです。

これらの材料は、コンクリート強度や施工性などの要求性能に合わせて、配合する量が決定されます。
(空気の話はまた別の機会に)

  • コンクリートの強度は、N/m㎡(ニュートン・パー・平方ミリメートル)という単位で圧縮強度として表されます。
    セメントペースト強度と骨材強度のうち低い方の強度となりますが、通常はセメントペースト強度より骨材強度が数十倍高いので、セメントの椋が多いほど強度が高くなります。
  • コンクリートに要求される施工性は、運搬・打込み・締固め・仕上げの作業が適切にできること、コンクリート中の材料が施工前後で分離せず均質であること、作業終了までの流動性確保と適切な速度で硬化すること、などがあります。

コンクリートはナマモノです。

コンクリートは、これら複数の材料を工場で混合し、工事現場まで攪拌しながら運ばれます。
それが「生コン」です。(正式にはレディーミクストコンクリートといいます)生コンが、時間とともに化学反応を進め、硬化したものがコンクリートです。

▲ 硬化前の「生コン」

コンクリートの化学反応が終わるまで

化学反応が終了するまでには何十年もかかるといわれていますが、28日で最終的な強度の80%程度となります。工場で混合された瞬間から化学反応が始まるので、運搬時間や工事現場で所定の場所に流し込むまでの時間的な制約があります。まさにナマモノなのです。

  • コンクリートの硬化は乾燥によって硬くなると誤解されがちですが、硬化は水和反応によるもので、セメントと水が反応し、ケイ酸カルシウム水和物などができることで硬くなります。コンクリートは、水とセメント、骨材で主に構成されていますが、化学反応が温度影響などを受けることから、同じ構成成分のものでも強度に違いが出てきます。
  • 工事監理者は設計図書通りのコンクリートの品質を実現するために、「使用する材料」「コンクリートの配合計画」「コンクリート打設計画」を検討し、「受入検査」コンクリートの「打設管理状況」「打設後の養生」「圧縮強度検査」などの施工管理を徹底します。

混同しやすいコンクリート、モルタル、セメント(セメントペースト)の違い。

テレビニュースでレポーターが実況中継したりすると、時々間違った使い方をしているのを見かけます。ですが、それぞれ違うものなのです。

コンクリート 石+砂+セメント+水
モルタル 砂+セメント+水
セメントペースト セメント+水(接着剤の役割を果たすもの)

 

建築に欠かすことの出来ないコンクリートという資材

いかがだったでしょうか。
知っているようで意外と知らない「コンクリート」について、簡単に解説させていただきました。

コンクリートは、鉄筋と組み合わせることで圧縮と引張に強く安全な建物を可能にします。また、防波堤や消波ブロックに使用されるように、高い耐久性を持っているため、土木分野でも欠かせない材料です。

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